「なんで動かないの?」とりおなちゃんは号泣…足が動かなくなった事実を伝えた経緯

――事実を受け入れるのは難しかったと思います。

佳寿美 1回目の手術が終わったあとは、私も夫も事実を受け入れられませんでした。

――りおなちゃんには、どのように伝えたんですか。

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佳寿美 伝え方は迷いましたけど、内容をかみ砕いて、全部包み隠さず伝えました。

 りおな自身、足が動かないことをわかっていて、「なんで動かないの?」と言っていたから、伝えざるを得なかったし、遠回しに伝えるのも無理だったんです。

 それに、少しでも状態を良くするためには相当過酷なリハビリが必要だったので、そのためにも事実をすべて伝える必要があったんです。

――りおなちゃんの反応は。

佳寿美 ショックを受けていましたね。普段はそんなに感情を爆発させる子じゃないんですけど、そのときはかなり泣いてしまって。その様子を見るのもすごく辛かったです。

 りおな自身に伝えるべきじゃなかったのかもしれない、とも思ったんですけど。でも伝えないと前に進めないので。

リハビリをするりおなちゃん

「手術後は身長が伸びなくなる」と言われたが、再手術を決意

――その後、再手術を受けたそうですね。

佳寿美 治る可能性に賭けて再手術をしたんですけど、それは治すための手術ではなく、歩けるようになる可能性を残す手術で。

 しかも、背中の曲がりを矯正するために、金属の棒で脊椎を固定しなければいけなくなったので、手術後は身長が伸びなくなると言われたんです。

 それでも、りおなの足の麻痺が少しでも治ってほしいと思ったし、背骨が曲がったままでは命の危険もあったから、夫と話し合って再手術を受けて。何とか、命の危機は回避できました。

――手術を受けたあとは?

佳寿美 治療とリハビリをしながら、4か月間入院しました。でも、入院中は私自身、まったく前を向けない状態だったんです。