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「あ、食べていいんだ」ある“きっかけ”で気づかれた神様の使者・うなぎ
ところが、幕末から明治初期にかけて三島にやってきた何も知らない薩長の藩士たちがウナギを食べてしまった。
それでもバチが当たることはなく、三島の人たちも「あ、食べていいんだ」と気がついた。なんだか身も蓋もないようなエピソードだが、そうして三島ではウナギがよく食べられるようになったのだとか。
それはともかく、三嶋大社の鳥居の前から三島広小路駅までを通るこの道が三島という町の中心であることは間違いなさそうだ。
新幹線のターミナルである三島駅から15~20分ほど離れた場所に、活気が根付く中心地。そして、歴史的にもこのあたりが三島の原点であることも間違いない。
三島は三嶋大社の門前町、そして旧東海道の宿場町にルーツがある。さらに遡れば伊豆国の国府が三島にあったというから、この町の歴史はたいそう古い。
江戸時代には箱根峠を控える宿場として大いに栄えたという。旧東海道はちょうど三嶋大社と広小路駅を結ぶメインストリートにあたり、この道をとりまく市街地はまさに宿場町時代から引き継がれてきた三島の中心というわけだ。

