――実際に踊り子さんのステージを観て、どう思いましたか?

宇佐美 初めて観た人がベテランのお姐さんで、今も現役で踊っている方なんですけど、衣装が豪華で踊りもすごくうまかったので、想像以上に魅了されましたね。

――「エロスポット巡り」の一環で行ったら、印象がまったく違ったと。

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宇佐美 正直、客席の男性が、踊っている女性を“性的に消費する”ような場所だと思ってました。でも、実際に行ったら全然そんなことはなくて。逆に、ステージで踊っている女性のほうが立場が上というか。

 演者に主体性があって、観客はその主体性に身を委ねている雰囲気を感じたんですよね。それも含めて「いいなあ」と思って。それから、ストリップ劇場に通うようになりました。

 

「私のことを見てくれてる」特別に好きな踊り子さんとの出会い

――どのくらいのペースで通うようになったのですか。

宇佐美 月に1回くらいのペースで通ってましたね。そしてその年の8月くらいに、特別に好きなお姐さんと出会うことになります。

――お気に入りの踊り子さんができたと。

宇佐美 友だちと2人で渋谷道頓堀劇場に観に行ったときに、その人のステージが忘れられなくて、また観たいと思ったんです。

 渋谷で10日間ステージをやっていたから、その間に行けばまた会えると思って、同じ週に初めて1人で劇場に行きました。

――その人は、ほかの踊り子さんと何が違ったのですか?

宇佐美 ステージの内容も好きだったんですけど、初めて観たとき、そのお姐さんとすごく目が合った気がして。「私のことを見てくれてる」と感じたんですよね。

 

――通じ合ったように思えた?

宇佐美 そんな感じです。その方に見透かされているというか、心の内側まで見られたような気持ちになって。もちろん、それは私の錯覚なんですけど。

 でも、そういう気持ちになったのは、その方のステージが初めてでした。