――「いろいろなタイミングが重なった」とおっしゃってましたが、ほかにも理由があるのですか?
宇佐美 同じ時期に、一番好きだったお姐さんが引退してしまって。それがショックで、抜け殻みたいになってしまったんです。
もちろん、ほかにも好きな踊り子さんはいたし、そのお姐さんが出てなくても劇場に行ってたんですけど……その人がいなくなったら、劇場に行くのが億劫になって、燃え尽き症候群みたいになってしまって。
でもストリップ自体は好きだから、「これからどうやってストリップと関わっていこうかな」と考えるようになったんですよね。
渋谷道頓堀劇場に電話して「踊り子になりたいです」と…ストリッパーデビューまでの道のり
――考えていくうちに、「演者」としてストリップに関わろうと思うようになった?
宇佐美 そうです。それまではずっと、好きなお姐さんを客席から観たいという気持ちが一番強かったけど、その人がいないなら、「観客」ではなく「演者」として自分の好きなストリップに関わるのもアリなのかな、と思うようになっていきました。
――それから実際にどうやってストリッパーになったのでしょうか。
宇佐美 渋谷道頓堀劇場に電話して「踊り子になりたいです」と伝えたら、劇場の社長から「とりあえず面接に来て」と言われて。
劇場に行ったら、社長から「ああ、やっぱりあなたね」と言われたんです。私のことをお客さんとして知っていたみたいで。
社長から「いつデビューする? いつ仕事を辞められるの?」と聞かれて、そこで仕事を辞めて踊り子になる覚悟を決めました。
実は、劇場に電話したときは「あわよくばコンサルと両立できないか」と考えてたんですけど、そんなに甘くはないですよね。まあ、会社の社則的にも無理だったと思いますけど。



