「いろいろなタイミングが重なった結果なんです」外資系コンサルを辞めようと思ったワケ

――いろんなステージを観るなかで、「自分も踊りたい」と思うことはあった?

宇佐美 「自分だったらこんな曲をかけてみたい」「この曲でこういうステージにしたら楽しそう」と思うことはありました。

 でも、例えばスポーツ観戦している人でも「自分だったらこんなプレーしたいな」と想像することがあると聞きます。それと同じような感じだと思います。

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ステージ上での演出なども自分で考えているという(写真=本人提供)

――あくまで想像するだけだったのに、なぜ仕事を辞めてまでストリップの世界に行こうと思ったのですか。

宇佐美 いろいろなタイミングが重なった結果なんですよね。まず、3年勤めて仕事がマンネリ化していた時期だったんです。

 コンサルは携わるプロジェクトがどんどん移り変わっていくから、ルーティンワークにならずに楽しめると思っていたけど、結局プロジェクトには類型があって、やることはだいたい同じ。

 一応、順調にキャリアを重ねてやりがいもあったんですけど、全然楽しくないなあと思うようになっていました。

 あと、社内のキャリアアドバイザーに「次はこの資格を取って、こういうふうにキャリアアップしていこうね」みたいな話をされたときに、「その資格にまったく興味が持てないな」とも思ってしまって。

 

「年収2000万円もらって港区のタワマンに住みたいという上昇志向がなかった」

――会社に不満があったわけではない?

宇佐美 そういうわけではないです。仕事自体は順調だったし、自分とそう変わらないキャリアで年収1000万円という人もいたりして、待遇も良かったです。

 ただ、何年も勤め続けて年収2000万円もらって港区のタワマンに住みたいとか、キャリアアップしたいという上昇志向がなかったんですよね。だからキャリアアドバイザーの話に興味が持てなかったのかなと。