8ミリ映画出身の監督・小中和哉氏が聞き手となって、日本映画界を支える監督たちに自主映画時代について聞く好評インタビューシリーズ。最終回となる第14弾は、自身の自主映画時代について小中監督に語ってもらった。(全4回の1回目/2回目に続く)

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小中和哉監督(左)と小中千昭氏 撮影:藍河兼一

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【この連載のインタビュアーを務めてきた僕自身も8ミリ自主映画出身の監督なので、僭越ながら最後に自分自身の話をさせていただきます。僕の映画作りの原点は、幼少期に兄と一緒にやった遊びにあります。まずは、現在は脚本家となった兄・小中千昭と、8ミリ映画を始めた頃のことを振り返ってみました。】

こなか かずや 1963年三重県生まれ。映画監督。小学生の頃から8ミリカメラを廻し始め、数多くの自主映画を撮る。成蹊高校映画研究部、立教大学SPPなどでの自主映画製作を経て、86年『星空のむこうの国』で商業映画デビュー。97年、『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』でウルトラシリーズ初監督。以降、監督・特技監督として映画・テレビシリーズ両方でウルトラシリーズに深く関わる。特撮、アニメーション、ドキュメンタリー、TVドラマ、劇映画で幅広く活動中。主な監督作品に、『四月怪談』(1988)、『なぞの転校生』(1998)、『ULTRAMAN』(2004)、『東京少女』(2008)、『VAMP』 (2018)、『Single8』 (2022)、『劇場版シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』(2023)など。

こなか ちあき 1961年東京都生まれ。脚本家・小説家。小学生の頃より8ミリ映画製作を始める。成城大学文芸学部芸術学科で映画記号学を専攻。卒業後、映像ディレクターとして活動した後、1989年にビデオシネマ『邪願霊』で脚本家デビュー。数多くのホラー作品を手がけ、後のJホラーと呼ばれる作品群に大きな影響を与えた。その後アニメ、映画、テレビドラマ等に脚本を提供。主な脚本作に『くまちゃん』(93)、『DoorIII』(96)、「ウルトラマンティガ」(96)、「ウルトラマンガイア」(98)「エコエコアザラク~眼~」(04)など。著書に『ホラー映画の魅力 ファンダメンタルホラー宣言』『恐怖の作法』などがある。