どんなことにも、はじまりの瞬間とはじまりの地があるものだ。もちろん明らかにこれがはじまり、と断定できるものの方が少ない。
だから時に、“発祥の地論争”などというものが起こってしまうのだ。呉と舞鶴が争っている“肉じゃが発祥の地”なんていうのもそのひとつである。まあだいたいのものは、明確なルーツが明らかになっているわけではないから、言ったもん勝ちみたいなところもあるというわけだ。
その点、成人式はハッキリしている。
もちろん歴史的には元服とか烏帽子着とか、そういうものがルーツなのだろうが、成人式というその年に成人を迎えた人が一堂に会するイベントとしてのはじまりは、明確だ。1946年、現在の埼玉県蕨市である。
京浜東北線“ナゾの途中駅”「蕨」には何がある?
蕨市は埼玉県南部にあり、玄関口はその名の通り蕨駅。京浜東北線に乗って、赤羽駅を出て荒川を渡って埼玉県へ。川口・西川口と過ぎて、その次が蕨市内で唯一の駅・蕨駅だ。
京浜東北線のホームのすぐ脇には上野東京ラインや湘南新宿ラインの線路がある。が、そちらにホームはないから通過してゆくばかり。
蕨駅の1日のお客は5万6000人弱(1日平均乗車人員)で、首都圏のJRの駅の中では小駅の部類だ。
それでも、駅周辺に暮らす蕨の人々、また駅のすぐ脇を通っている市境を跨いだ川口市内の人々にとってのターミナルを担っている。

