「普通の人は月5万円じゃ生きられない」事務所を退所した理由
――当時は給料も安かったそうですね。
くりえみ アイドルグループの時は給料は5万円でした。でも16歳の時から芸能の世界に入って「みんな、このくらいしかもらっていないよ」と教わっていたので、その生活が当たり前で。アイドルとして馬車馬のように働いて、それでグループの認知度を上げていくのが普通のことだと思ってました。
でもアイドルグループの活動に疑問を持って、もう少し広い視野で自分の置かれている状況を見た時に「普通の人は月5万円じゃ生きられない」「事務所に言われていることは事務所、芸能界のルールなだけであって、社会全体のルールじゃない」と盲目的だったことに気づいたんです。そうなってみて、初めて「このままだったら一生事務所の手のひらの上で転がされる。この環境じゃダメだ」と思って、事務所を辞めようと思って、23歳の時に辞めました。
――2018年からはフリーとなり、名前も現在の「くりえみ」に改名します。例えばどこかの事務所に行こうとは思わなかったんですか。
くりえみ ちょうどYouTuberが人気になり始めて、個人が組織に属することなくクリエイティブ、自己表現できる時代になってきていました。事務所を辞めて周囲からは「もう終わりだ」と言われましたが、私はフリーで絶対に本領発揮できるだろうという自信があったんです。
――くりえみさんはフリーになって、まずインスタグラムに力を入れて、コスプレをすることでフォロワーを増やします。さらにコミケなどで同人写真集を売ることで年収60万円から3000万円まで増えたそうですね。
くりえみ フリーになる以前は事務所に収益をほぼ渡していたので、「こんなに稼げるの?」って衝撃でした。その当時のコミケって叶姉妹さんが来たりはしていましたが、タレント本人が自分で写真集を制作して、頒布してというのはなかったと思います。自分でカメラマンさんを決めて、ロケ地を決めて、予算管理をしてとやってましたが、自分のクリエイティブが評価されてお金になったのはすごく自信になりました。
ただ私は2~3年後の未来から想像して行動するので、コスプレをやり始めた1年後くらいには「てっぺんが見えちゃったな」と思ってました。

