39歳で芸人引退→ADからやり直し
吉田 39歳で芸人を辞めて働くことにしたんですけど、それまで就職した経験がなかったからめっちゃ不安で。俺なんかを雇ってくれるところがあるんかなと。でも辞めることは決めたから、とりあえずお世話になった人たち、裏方のスタッフさん含めてみんなに連絡してたんです。「解散して芸人辞めます」って。
そしたらいまの会社の社長が「働き口あるんか? もしよかったらうちで働くか?」って言ってくださって。この歳で何の資格も経験もなくて、あれしたいこれしたいって言ってられないじゃないですか。あと、もともとテレビが好きで芸人になったっていうのもあるので。じゃあ次はスタッフとして、裏方で頑張ってみるのもいいなと思って、働かせてもらうことにしました。
――39歳からのAD修行も大変だったんじゃない?
吉田 地獄でした。
――あっはっは! 即答やね。
吉田 芸人時代には飛んだことなんかなかったんですけど、ADになって1年目で、ツラすぎて飛びましたから。「もう無理や!」ってなって、仕事を全部放っぽりだして出社しなくて。携帯の電源も切って連絡を断って2日間休みました。
――よく3日目に戻ったね。
吉田 「戻っておいで」って言ってくれる先輩もいたんです。僕も頭冷やして考え直して。いい年齢だった僕を雇っていただいた恩もありましたし、やっぱり頑張ろうと思って3日目に会社に行ったんですよ。
そしたらみんなが「うわ、戻ってきたで!」「戻ってきて黙って仕事してるで!」みたいな、腫れ物に触るような空気になりましたね。
――そらそうなるやろ(笑)。制作会社のADさんが飛ぶ話はよく聞くけど、すぐに戻ってきた話は聞いたことがないよ。
吉田 それで戻った日の夜に、社長含めてみんなで飲みに行ってはったんですよ。もちろん僕は知らなくて、会社に残って仕事してたんですけど。そしたらひとりの先輩が「吉田さん、いまみんなで飲んでるんですけど、飛んだADが戻ってきたその日に飲み会に来たら面白くないですか?」って。僕もここは勝負やと思って行ったんですよ。
――行ったんだ!
