しんぱち食堂は「第2の資さん」になれるか

 朝・昼は定食、夜はひとり飲み客で終日フル回転――こうしたしんぱち食堂の特徴は、2年前にすかいらーくHDが買収した「資さんうどん」(以下「資さん」)と、共通点があまりにも多い。

 資さんも朝から深夜までフル回転(店舗によっては24時間)で営業し、しんぱち食堂でいう「サーモンハラス」のようなキラーメニュー(知名度の高い看板メニュー)として、資さんには「肉ごぼ天うどん」がある。

資さんうどん・八千代店

 どちらもカウンター席完備で「おひとり様の食事」「ひとり呑み」に対応、基本的には食べたらサッと帰る仕様もそっくり。回転率が良く、全体的に安いため顧客満足度も高い。

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 こうして見ると、資さん・しんぱち食堂は顧客満足と経営効率を両立できている点をすかいらーくHDに見出されたのだろう。

うどんだけでなく、ちょい飲みにも適している資さんうどん

資さんとしんぱちで低価格ゾーンをカバーする

 すかいらーくHDは20以上の傘下ブランドの役割を「ポートフォリオ」と呼ばれる図式で分け、それぞれ戦略を立てている。この中で、しんぱち食堂はどんな役割を期待されているのだろうか?

すかいらーくHDのポートフォリオ(公式サイトより)

 まだ明言されていないが、立ち位置はズバリ「低単価・カジュアルダイニング」だろう。

 すかいらーくHDの低価格ゾーンは、もともとファミリーダイニング寄りのガスト以外にめぼしいブランドがなかった。しかし先に述べた通り、ガストは値上げによって今や高単価サイドに移動。低価格ゾーンが空いてしまった。

 その低価格ゾーンのうち「ファミリーダイニング」ゾーンには2024年に買収し、ボックス席などを完備しておりグループ来店が見込める資さんが収まった。そして都心の個食・ちょい呑みに対応するしんぱち食堂は、低価格の「カジュアルダイニング」ゾーンにピタリとあてはまる。

 値上げラッシュが消費者を襲う昨今、これですかいらーくHDはファミリー・カジュアルの低価格店として資さん・しんぱち食堂を手に入れたこととなる。