「削るべきか議論になった」――宅八郎VS小峯隆生の闘争を、今あえて活字に残した意義
椎名 いろいろ昔話をしてきましたけど、もう僕らも60近い大人だし、昔と同じ感覚でライブに行ったりして遊んでいても、身体がついていかないですよね。
樋口 『オールナイトロング』では椎名さんが毎年『WIRE』(※2、1999年~2013年)に行っていた話もありましたけど、僕ももう朝まで踊る元気がないですもん。電気のライブも「席があるほうがいいな」って思いますから。
※2 石野卓球が主催したテクノ・ミュージックのレイヴ・イベント
椎名 席ありのライブ、流行ってるんだよね。このあいだ僕の住んでいる茅ヶ崎でも、いつも落語会をやっているような文化会館でクロマニヨンズがライブをやってましたから。
樋口 僕ら団塊ジュニア(1971年~1974年)の前後はとにかく人が多くって、この世代の好きなアーティストは世の中のレジェンドであり続けてますから、ライブもそういう時代になったんでしょうね。音楽だけじゃなく、『スター・ウォーズ』でも『北斗の拳』でも、親の影響で今も見ている子供とか沢山いるじゃないですか。
椎名 漫画とか戦隊ヒーローも、そのあたりで全部生まれてるし、それ以上のものが出てこないもんね。
樋口 そういうオタク的なことでいうと、僕が『オールナイトロング』で個人的に嬉しくなったのは、宅八郎と小峯隆生(『週刊プレイボーイ』編集者)の争いの記録をしっかり残してくれたこと。
椎名 その部分、まさに「削るべきじゃないか」と議論になりました(笑)。
樋口 残してくださって感謝です! 僕は水曜2部時代(1987年10月 - 1988年9月)の『小峯隆生のオールナイトニッポン』を割と好きで聞いてたんですよ。
椎名 編集者がメディアに出る時代だったんだよね。石川次郎とか。
樋口 『トゥナイト2』ね。当時は多かったですよ。それこそ、いとうせいこうさんがそうだし、渡辺祐さん、山田五郎さんもそう。町山広美さんも、もちろん町山智浩もそうですよね。
