いきなり音羽さんの目が輝いた

 同大を過ぎると、区境は道路の左へ右へと蛇行する。弦巻川が蛇行していたせいだろうが、どこが豊島区か文京区か分からなくなる。

区境が蛇行し、道路左側が豊島区から文京区に。文京区の町会掲示板が立てられていた(文京区)

 音羽さんがいきなり駐車場の中を歩き始めた。「ここが区境なんですよ」。楽しそうに笑った。

弦巻通りから清土鬼子母神へ向かう小路を下流側から歩く。ここを弦巻川が通っていたらしく、左は文京区、右は豊島区

「こうした面白さは歩かないと分かりませんね」。磯田さんが目をキラキラさせる。

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 区道の弦巻通りから都道に出ると、がらりと風景が変わった。その先は文京区だ。下水道の雑司ヶ谷幹線は片側2車線の音羽通りの下を一直線に神田川方面へ向かう。往時の弦巻川は音羽通りではなく、並行して走る首都高速道路の下を流れていたという。

音羽通りと平行に走る首都高速道路の下。弦巻川が流れていたと見られる(文京区)

「東京の今昔が分かる。これが弦巻川の魅力です」。流路の調査に当たった川崎さんは語る。

 今昔という面では他にも興味深いことがあった。雑司ヶ谷には「古き良き東京」が色濃く残り、なぜか心が休まる店が多い。これにも弦巻川の歴史が深く関係しているのだった。(つづく)

次の記事に続く 東京のど真ん中なのに「ビックリするほど静かな」ナゾのエリア…雑司ヶ谷というまちの“異質さ”はどこから来ているのか

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