世論やメディアがサマーズに対して憤っている理由は、エプスタインが2008年に(軽い罪ながらも)性犯罪で有罪となった後もこの男との関係を絶たなかったことだ(もちろん、この点はサマーズのみならず、エプスタインと関わった大多数の権力者・著名人についても言えるが)。
しかし2017年以降、小出しに開示されていくエプスタイン文書によってサマーズは徐々に追い込まれていく。
ハーバードが最後の砦だったが…
2019年にエプスタインがニューヨークで逮捕された後、ロリータ・エクスプレスのフライト・ログ(搭乗者記録)にサマーズの名前があることが判明したが、このときは「単なる知り合い」で乗り切ることができた。
しかし2023年11月には、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙がエプスタインの有罪確定後の2011〜2014年にもサマーズが彼と頻繁に会い、投資や女性問題の助言を求めていたことをスクープし、サマーズは窮地に追い込まれた。これを受けて彼は就任して間もないOpenAIの取締役をはじめ多数の要職を退いた。ただ、彼にとって最後の砦(とりで)とも言えるハーバード大学の教職には必死にしがみついた。
しかし2026年1月に本格開示されたエプスタイン文書により、サマーズにはもはや言い逃れできない歴然たる証拠が突きつけられた。開示されたメールには、サマーズが自身のキャリアの悩みや不倫問題の相談などをエプスタインに持ち掛けるなど、生々しい交友記録が残されていた。エプスタインは自分のことを(愛人と不倫関係の最中にある)サマーズの恋愛指南役と見ていた。
「イエローペリルと理性的な不倫関係を」
2019年、(逮捕される直前の)エプスタインに宛てたメールの中で、サマーズは自身の不倫相手について、次のような不満を漏らしている。
「(不倫相手の若い女性に対して)『君、最近は何してるの?』って聞いたんだ。そしたら彼女は『今、忙しいの』って言うんだ。だから僕は『随分、思わせぶりだね』って言ったんだ」