かつての駅の跡地には…
JR児島駅から10分ほど歩き、ジーンズストリートなども近い旧中心市街地の一角。
金融機関や図書館、市民交流センターやバスターミナルがあるその場所が、かつての下津井電鉄線児島駅の跡地だ。
実は児島駅は2度場所を変えている。はじめは少し北を流れる小田川の近く。茶屋町~児島間が廃止されてからは、ちょうど市民交流センターの広場あたりにお引っ越し。
そして最後にはバスターミナルから通りを挟んだ南側に移った。いずれにしても、かつては「味野」といった町の中心部のすぐ近くである。
JR児島駅は瀬戸大橋と同じ1988年に開業した。つまりそれ以前に児島にあった鉄道は下津井電鉄線ただひとつ。古くから、この地の交通を支えていたのは下津井電鉄だけだったのだ。
だから、いまやブランド化している児島のジーンズも、下津井電鉄が存在しなければこの世に生まれることはなかったのかもしれない。
なんてことを考えながら、すっかり現代的な装いになった児島のバスターミナルに立つ。通りを挟んだ向かいには、下津井電鉄の児島駅が残っていた。
ホームやそれを覆う駅舎などの建物とともに、現役当時の姿をいまに留めている。よく整備されているあたり、児島の観光スポットのひとつなのだろう。きっと、長く地域を支えたローカル線として、町の人たちからも大事にされているのだ。
そしてここからはじまる、下津井電鉄廃線跡の旅。どうやって辿っていこうかと地図を眺めて頭を捻る……までもなかった。


