雑草にポツンと駅名標が…
15分ほど児島の町中を歩いてゆくと、備前赤崎駅の跡に着く。ホームがそのまま残っていて、ホーム上には駅名標。ただ、これは鉄道現役時代のものではなくて、「風の道」になってから設置されたものらしい。
ホームの上やその周辺にはお花が植えられていて、道行く人の目を楽しませる。このあたりも、地元から愛されているその証、といったところだろうか。
さらに南に進む。まっすぐ先に見える山の上には、鷲羽山ハイランドの観覧車がクルクル回っている。国道430号を渡ったところで左に急カーブ。
ここから先は、鷲羽山をはじめとする児島半島南部の山をぐるりと迂回するように進んでゆく。目指す先は、児島の市街地から山で隔てられた港町・下津井だ。
高架を見上げながら地上を歩く
急カーブを曲がりきって少し進むと、阿津駅の跡。そしてまた左にカーブ。そして山なんぞ関係ないとばかりに直線で突き進む瀬戸大橋線の高架をくぐる。
1988年4月に開業した瀬戸大橋線と、1990年末を最後に廃止された下津井電鉄は、3年近く共存していた。小さなローカル線から瀬戸大橋線を見上げるとき、どんな気持ちになったのだろうか。
下津井電鉄が開業した大正時代には、山を貫くトンネルを掘るような技術(というよりここでは資金力だろうか)はなく、ローカル線らしく急カーブを繰り返しながら進んでゆく。
それに対して、トンネルであっけなく山を貫く瀬戸大橋線。資金力と時代の違いといえばそれまでだが、片方が廃止されてしまったのだからなんともいえず寂寥感を覚えてしまう。



