ほとんどの人が「一人旅」人気のスポットは…
青ヶ島まで足を運んでくれる外国人観光客には、ある共通点があります。それは、ほとんどの人が「一人旅」だということ。
考えてみれば、ヘリも船も本数が限られた絶海の孤島まで、わざわざ時間をかけて来てくれるような人たちです。自分のやりたいことを大事にしているからこそ、それぞれがそれぞれのペースで、島の自然や雰囲気を、満足するまでじっくり味わっている印象です。
それを象徴するように、外国人観光客のほとんどが歩いて島を回っているんですよ。たとえば、島の中心部にある居酒屋からキャンプ場までは、私の足だと1時間ぐらいかかるんです。それでも、居酒屋でお酒を飲んだあと、その距離を歩いてキャンプ場まで帰っていく外国人観光客が、当たり前のようにいます。
車を運転しているときにその様子を見かけて、「よかったら乗っていきませんか?」って声をかけたことがあるんですよ。でも「景色を楽しみながら歩いているから大丈夫だよ」と笑顔で返してくれる人がほとんど。
そんな彼ら彼女らは、歩いてどこを観光しているのでしょうか。「死ぬまでに見るべき世界の絶景13選」の代表的なスポットである、二重カルデラ。そして島で1軒だけの居酒屋が、特に人気ですね。居酒屋には、ここでしか飲めない特別な青酎「初垂れ(はなたれ)」が置いてあるんです。
初垂れは、製造過程の最初に少しだけとれる、アルコール度数60度の原酒です。通常、45度以上のお酒の流通は法律で禁止されているのですが、特区法特例を受けていて、島内でのみ少量製造・販売が認められているんです。その度数の高さと香りの豊かさに、目を見開いて驚いている人を見かけたことがあります。
あと、「地熱」エリアも人気ですね。キャンプ場や二重カルデラがある、自然豊かな池之沢地区では、いろんなところから水蒸気が吹き出している様子が見られます。これが地熱、青ヶ島の方言でいうと「ひんぎゃ」です。
池之沢地区には、ひんぎゃを活用したサウナや、蒸し調理ができる地熱窯があるんですよ。地面に寝転がるだけで、天然の岩盤浴も楽しめます。こんなに地熱が身近な土地は、世界的にもかなり珍しいみたいで、滞在中に「一度は体験しておかなきゃ」と訪れる人が多いようです。




