「冷笑」は自分に返ってくる

――『理不尽仕事論』は、自分の心を動かす、自分の人生に“ガチ”になることが何より大切だという本でもあります。では最後に、とはいえなかなかガチになれない若い世代、そして上下の世代に板挟みになっている中間管理職が実践できるマインドセットはありますか?

坂井風太さん

坂井 「冷笑」をまずやめることです。「そんなことやっても意味ないよ」「あいつは大したことない」「夢を掲げても無駄だ」と嘲笑う姿勢ですね。なぜなら、冷笑は自分に返ってくるからです。「自己説得効果」という概念があるのですが、他人に「大したことない」と言っているようで、実は自分の脳内でこだまして、自分自身に呪いをかけて足を引っ張る構造になっているんです。

――自分を防御する本能として人を下げてしまうこともあると思うのですが、それが自分自身を痛めつけているんですね。

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坂井 そうです。「仮想的有能感」と呼ぶのですが、人間が自尊心を保とうとした時に、自分を上げるよりも相手を引き下げる方が手っ取り早いので、他人を貶めて自分を優位に置こうとするんです。ネットの誹謗中傷は大体これですが、人を呪わば穴二つですから、自分に返ってきます。

――動画だけでは語り尽くせない理論がこの本にはたくさん詰まっていますし、坂井さんの熱が乗った文章に感動しました。本日はありがとうございました。

理不尽仕事論 「クソが!!」と思った時に読む本

坂井 風太,ぐんぴぃ

文藝春秋

2026年4月10日 発売

最初から記事を読む リーダーなのに、なぜ決めるべきことを決められない? 人材育成のプロが語る“決断できないリーダー”の正体と、職場で"闇堕ち”するメカニズム