国道沿いに並ぶチェーン店
すると、駅から20分弱といったところか、国道4号が見えてくる。昔ながらの商店街の流れを引くメインストリートとはまったく違い、こちらはさすがの天下の大動脈だ。
道沿いにはチェーン店の看板がずらりと並び、ザ・国道といった風景が広がる。消防署や警察署もこの並びだ。交通量も多く、実質的にはもはやこちらが岩沼の、そしてこの地域全体の中核的な役割を担っているようだ。
言うまでもなく、国道4号は駅と国道の間を通る昔ながらのメインストリートの後継といっていい。そして、メインストリートは江戸時代の大動脈・奥州街道の道筋なのである。岩沼には奥州街道の宿場町が置かれていた。
宿場町にはじまり、駅の設置を足がかりに都市へ
つまり、岩沼は奥州街道の宿場町という位置づけからはじまり、駅の設置を足がかりに都市として発展してきた、というわけだ。
奥州街道をルーツに持つメインストリートが駅から少し離れているのは、こうした経緯があるからなのである。
もう少し詳しく、時系列に沿ってまとめればこういうことになる。
江戸時代には奥州街道岩沼宿、次いで明治に入って1887年には東北本線の岩沼駅が開業する。岩沼駅と岩沼宿の間に市街地が拡大。さらに1897年には現在の常磐線も乗り入れた。
国道4号が整備されたのはだいぶ遅れてクルマ社会が到来した戦後になってから。いまでも国道4号の東側は、田んぼが広がる田園地帯だ。
そんなわけで、見えてきた岩沼という常磐線終着駅の姿形。ただ、例の外国人観光客とはまだ出会ってすらいない。いま少し、旧奥州街道、メインストリートを南に向かって歩こう。


