「おじいちゃんは暴走族!」

「あいつ、先月孫が生まれたんだよ」

 友人は何をいまさらと言った表情だ。

「子どもじゃなくて、孫なの?」

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 耳を疑い再び聞き返した。

「うん、そうだよ。あいつ、16から子どもいるじゃん。で、最近おじいちゃんになったってへこんでたんだよ」

 その言葉を最後に皆押し黙ってしまった。しかし、誰かが大声で叫んだ。

「おじいちゃんは暴走族!」

 これには大爆笑である。私たちはタバコを吸い終えると、安全運転で帰路についた。

沖縄の少年犯罪は「暴走」だけにとどまらない

 沖縄の少年犯罪と聞くと、県外の人は成人式で暴れる若者や、夜中にバイクで走る少年たちを思い浮かべるかもしれない。

 確かに、沖縄にはそういう時代があった。コンビニの前にたむろする少年たち。先輩後輩の上下関係。改造されたバイク。夜の街を目的もなく歩く若者たち。

 私が少年だった頃の非行は、良くも悪くも外から見えた。悪いことをしている少年は、悪いことをしている顔をしていた。髪型や服装、言葉遣い、帰宅時間。大人が気づく余地はまだあったと思う。

 しかし、令和の沖縄の少年非行は、少し違う。表情は普通である。服装も普通である。親の前では、案外まじめな顔をしているのかもしれない。それでも、彼らのすぐ近くに薬物がある。