――始めたばかりの頃、無償でキッチンカーを借りることができたそうですね。
佑太 そうなんです。「NPO法人 キープ・スマイリング」さんと、県議会議員さん3名とのオンライン面談で、「しばらくは、キッチンカーをしている方と一緒にやってみたらどう?」と提案いただきました。
「自分たちには調理のノウハウがないし、キッチンカーの中に2店舗あるような形で始めるといいかも」と思って、一緒にしてくれそうな方を探していたんです。すると、あるキッチンカーの所有者の方が「無償で貸してあげるよ」と連絡をくれて。
麻純 その方はキッチンカーを普段の足として使っていたのに、それを私たちに貸すために自身の新しい車を買ってまでしてくれて。本当にありがたすぎて、奇跡のようでした。
佑太 1年間お借りしたあと、クラウドファンディングで資金を集めてキッチンカーを購入しました。
目標金額は、1日で達成できたんです。Instagramでクラウドファンディングの告知をしたら、知人たちが「このクラファンを盛り上げよう!」とチームを作ってくれて、一緒にチラシまで作ってくれたのが大きかったですね。
疲れ切っている親御さんたちに少しでも体に良いものを
――現在は群馬県立小児医療センターで月曜日と水曜日にキッチンカーを出店しているそうですが、どんなものを販売しているのですか?
佑太 メインは、野菜たっぷりのスープと、自然栽培米を使ったおむすびです。僕自身、付き添いをしていたときは、プロテインバーばかりかじっていて、栄養なんてまったく摂れていませんでしたから。
だから、付き添いで心身ともに疲れ切っている親御さんたちに、少しでも体に良いものを届けたいという思いがあります。
――キッチンカーでは、付き添い入院する家族を直接応援できる「おうえんチケット」という仕組みが用意されていますね。このシステムはどのように生まれたのですか。
麻純 子ども食堂をされている方の「ごはんチケット」という仕組みを参考にさせてもらいました。掲示板にメッセージ付きのチケットが貼ってあって、それを使って子どもが無料でごはんを食べられるというものでした。
佑太 僕たちはキッチンカーの前にコルクボードを置いて、寄付してくれた方のメッセージが書かれたチケットを貼っています。1枚300円のチケットはネットでも購入できて、それがそのまま、付き添い家族の300円券になる仕組みです。



