必死に勉強して手に入れた運転免許

 知り合いの社長に相談したところ、ダクト工事を手伝ってほしいと誘われ、僕は空調ダクト工事の見習いから再スタートしました。主な仕事はトイレやバス、キッチンレンジなどの配管工事です。

 現場仕事には運転免許が必要だったため、僕は町工場を辞めてすぐに運転免許を取るため教習所に通い出しました。極道のときは無免許で運転していましたが、娘のためにちゃんとすると誓ったのです。

 これ以上、無免許で車に乗り続けることなどできるはずがありません。小学生のころからまともに勉強したことがなく、漢字すらロクに読めない僕でしたが、必死に勉強して運転免許を手に入れました。

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 そうしてダクト工を2年続けると、図面を見て工事ができるまでになりました。

 そこで僕は一念発起して、『佐藤ダクト工事』という会社を興します。職人を何人か雇い、小さい会社ながらも社長になったのです。

 会社の滑り出しは順調でした。

 当時はバブル景気の煽りを受けて、至るところでビルやマンションが建てられていました。僕の会社にも仕事がひっきりなしに入ってきます。

 佐藤ダクト工事の信念は「ダラダラやらない」。

 ダクト工事は、朝に現場監督と打ち合わせをし、その日の作業が決まります。