新大阪駅で新幹線から地下鉄御堂筋線に乗り継ぐと、30分もしないうちに天王寺駅に着く。

 天王寺駅にはJR大阪環状線が乗り入れ、大和路線(関西本線)が奈良へ、また阪和線が関空・和歌山方面へと分かれる。さらにあびこ筋を挟んで近鉄大阪線の大阪阿部野橋駅があり、阿倍野筋には阪堺電車上町線も通っている。

 つまり、天王寺は大阪を代表するターミナルのひとつなのだ。

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1993年に姿を消した「南海電車天王寺支線」。その廃線跡にはいま何があるのか?

 近鉄の駅の上には地上300m、日本で2番目という超高層ビル・あべのハルカスが聳え、北側には動物園なども備える天王寺公園。さらにその北東には天王寺の名の由来になった四天王寺がある。聖徳太子が建立したという、日本最古級の名刹だ。天王寺の町は、四天王寺の門前町・寺町として栄えたのがはじまりだという。

 そんな大ターミナル・天王寺。実はかつて、ここにもうひとつ乗り入れていた路線があった。

天王寺駅。現在の駅ビルの下に天王寺支線の駅があった

“33年前に消えた”南海天王寺支線…廃線跡には何がある?

 JR天王寺駅前を通る谷町筋の陸橋に立って、西を見る。眼下にはJRの線路が何本も通っている。その南端、線路沿いのビルとの間に挟まった、まるで緩衝地帯のような細い空き地。ここが1993年まで走っていた、南海電車天王寺支線の廃線跡である。

右がJR線、左の細長い空き地が天王寺支線の廃線跡

 南海天王寺支線は、天王寺~天下茶屋間2.4kmを結んでいた。開業したのはいまから120年以上も前、1900年のことだ。