安住の「スーパーテクニック」とは?
安住は自ら手元で操作しVTRを巻き戻し、再び解説を続ける。メインキャストは3人。だから、残りの藤田ニコルにも話を振るのが正攻法だ。だが、時間は十数秒しか残されていない。こうした経験の少ない彼女にわたすのは怖い。だから、リアクションだけもらおうと考えたのだ。カメラ目線だった安住はニコルの方に顔を向け「テレビもオワコンだと言われ続けてますが」と語りかける。すると安住の思惑通り「そんなことない」という風に首を振るニコル。これで「エンディングに参加した感」を演出したのだ。それを確認するとすぐさま安住は顔をカメラに返し、締めのコメントを続けた。ひとしきり解説を終えた安住は後輩たちに向かって言う。
「どうでした?」
その表情は得意満面で、安住の完璧主義的なヤバさと魅力が溢れていた。こうした裏側にあるプロフェッショナルな技術を詳(つまび)らかにするのは野暮かもしれないし、視聴者が知る必要のないもの。けれど、知っていればより楽しめる。面白さは細部に宿っているのだ。その後も安住は「令和」のアクセント問題を「12分かかるんだけど」と言いながら詳細に解説していた。
INFORMATION
『安住紳一郎と2019年上半期のTBS』
TBS系 7/5放送
https://www.tbs.co.jp/program/azumi_to_tbs/