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羽生・谷川戦は、平成を彩る黄金カード
歴代2位の羽生―谷川戦は対局数では中原―米長に譲るが、両者の間で行われたタイトル戦番勝負22回は、タイトル戦同一カードとして最多だ。平成を彩る黄金カードである。両者の熱戦に魅了された将棋ファンは数えきれないのではないか。なんといっても七大タイトル(当時)すべてで番勝負が実現しているのがすごい。
筆者は2015年に行われた165局目の観戦記を担当した。当時は観戦記をレギュラーで書き始めてから5年ほどになっていたが、このカードを間近で観戦できたことは一人の将棋ファンとして実に光栄なことだと思っている。
現在の2トップともいえる豊島将之竜王名人と渡辺明三冠のカードが通算27対局。4月から始まる名人戦で最低4局加算されることは確定しているが、100番指しへの道は遥か先である。
これからも棋界の歴史を作ったライバル同士の熱戦が、一局でも多く実現することを期待したい。