個人的にはむしろ、鉄道企画が目立ち始めた2000年代初めに、小田急ロマンスカー
ちなみにテレ朝の公式サイトの番組紹介ページには、一応バックナンバーがリストアップされてはいるものの、さかのぼれるのは2年前まで。ウェブ上にはファンのつくったリストもあるが、そこでカバーされているのも、37年半におよぶ番組の歴史のうち一時期にすぎない。そんなわけで、ここでは私のあいまいな記憶をもとに、ネットにあがっている情報で補完しながら、『タモリ倶楽部』の名企画を振り返ってみたい。
ローリング・ストーンズのドーム公演の“おこぼれ”を聴く回
『タモリ倶楽部』でとりあげられるテーマには、タモリがモダンジャズに造詣が深いだけに音楽ものも多い。たとえば、来日したローリング・ストーンズの東京ドーム公演を、出演者たちが近くのビルの一室に陣取って、会場からかすかに漏れてくる曲を聴こうという、低予算番組ならではのセコい企画があったかと思えば、現代音楽の巨匠ジョン・ケージの難解な曲をピアノで演奏しようという妙に高尚な回もあった。
深夜ならではのお色気系の企画も、『タモリ倶楽部』にかかれば、やけに高尚になったりする。ダッチワイフの開発秘話をとりあげるのに、その名も「プロジェクトSEX 性の挑戦者たち~シリコンの女神を創った男達」と題してNHKのあの人気番組をミもフタもなくパロディにした回は、かなり力が入っていて、放送批評懇談会のギャラクシー賞にも選ばれた。