アジアの夜店などに並ぶ、怪しいオモチャ。そのなかに、版権を無視するだけでなく、過剰なサービス精神によって様々なギミックが付け足され、元ネタを超越した異形のマテリアルと化したモノもある……。
そんなアジアならではのパワフルなブツを「いんちきおもちゃ」と題し、精力的にコレクションし続けているのが「いんちき番長」氏だ。
「いんちき番長」氏が選ぶ、「アジアの衝撃いんちきおもちゃBEST20」を紹介する。(前後編の後編/前編を読む)
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20位:【老け顔アトム】
正式名称:宇宙少年アトム
発見場所:韓国
発見時期:1990年ごろ
『鉄腕アトム』は韓国でも日本と同様に誰もが知っている有名な作品。そのため、様々ないんちきおもちゃが作られていました。当時よく作られていたのが別のヒーローフィギュアの体を流用して顔だけアトムに変更したもの。おかげで手足が長くなってアトム本来の可愛らしい体型からかけ離れています。
顔の造形も微妙で、何だか育ちすぎた子役が無理して当時のヒーローを演じているように見えます。アトムとは関係ないウルトラ怪獣のフィギュアが付属しているのもポイントです。
19位:【野生のドラえもん】
正式名称:トラえもん
発見場所:中国
発見時期:2005年ごろ
ワニの歯を押していくと口がバクッと閉じる『イタイワニー』というゲームおもちゃがあるんですが、そのおもちゃとドラえもんを勝手に混ぜてしまった商品です。噛み付く気満々で口を開けたドラえもんのデザインが恐怖ですね。野生化して凶暴になっているのかも(笑)。
パッケージをよく見ると商品名が濁点のない「トラえもん」になっています。いんちきおもちゃでは、こうやって少しだけタイトルを変えることが多いんです。だからと言って「これなら版権的にOK」となるとは思えませんが。