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将棋名人戦開催の舞台裏──「コロナの影響は?」「開催地はどうやって決めてるの?」朝日新聞社の”中の人”にタイトル戦運営の裏側を聞いてみた

source : 提携メディア

genre : ライフ, 娯楽

note

桑高:
 もともと私は、基本的に現場主義というか……大盤解説にいらっしゃったファンの方とはできるだけ喋るようにしているんです。たとえば下見に行っているときに、よく大盤解説に来られる方が通りかかって『おっ! 何してんの?』と声をかけていただいて……そのまま現場まで乗せていってもらったり(笑)。

──ははは!

桑高:
 そういう方々との関わり合いというのは、常に大切にしてきたので。それがSNS上になっても、基本的には変わらないです。ただ、SNSにはとてもいろいろな方がいらっしゃるので、みなさん全員の声に応えることができるかはわかりませんが……。

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 そもそも私自身が観る将や観る碁の一人なので。そういった自分を発信していくことで『みなさんと同じ目線で運営していますよ』ということが伝わったらと思っていますね。皆さんと一緒にやっていけたら、と

──ありがとうございます! あの……こういうインタビューって、けっこう珍しいと思うんですよ。

桑高:
 そうですね。聞いたことがないので……私も、こんな中の人が出ていいんだろうかと広報にお伺いも立てたんですが……『いいよ!』って言われて。

──こんな時代だからこそ、距離を縮める方法があるんじゃないかなと思ったんです。それで企画させていただいたので。だからぜひ、桑高さんから将棋ファンにメッセージがあれば、おうかがいしたいなと。

桑高:
 そうですね……私たちからファンの方々に求めることって、実はそんなになくて。様々なチャンネルがあるので、ぜひいろいろなところで楽しんでいただきたいと。そういう強い思いがあります。

──なるほど……。

桑高:
 囲碁将棋の楽しみ方っていろいろあると思うので。最近すごく増えているのは、私のようにイラストを描く人。こういうムーブメントは、すごく楽しいなと。

──これまで、こういうイラストを見せ合う場というのは将棋雑誌など限られたスペースしかありませんでしたが、SNSの発達で気軽に発表できて、さらにファン同士で繋がることができるようになった。それは大きいですよね。

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