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将棋名人戦開催の舞台裏──「コロナの影響は?」「開催地はどうやって決めてるの?」朝日新聞社の”中の人”にタイトル戦運営の裏側を聞いてみた

──なるほど!

桑高:
 ほかの対局料は抑えて優勝賞金だけが飛び抜けて高い……というわけにはいきませんよね。

──将棋連盟の職員さんの給料だって必要ですしね。

桑高:
 そういう事務手数料のようなものも含まれていますし、細かいところだと東西にわかれている棋士の旅費や宿泊費も含まれています。

──ほぇぇ~……私たちファンは賞金しかわからないんですが、契約金全体だとすごい金額になるんでしょうね!?

桑高:
 契約金は基本、公表していませんね。

──推測するしかありませんが、ちょっと考えただけでも莫大な金額になることはわかります(笑)。その契約金の中には、対局場となる旅館さんへの費用も入ってるんですよね? 前夜祭の代金とか。

桑高:
 それは様々な形があるんですが、基本的には含まれないです。

──ええ!? そこは違うんですか? 私が桑高さんに初めてお目にかかったのは、岐阜市で行われた名人戦でしたが……。

桑高:
 『十八楼』さんですね。

(画像は「【公式】長良川温泉十八楼」より)

──あのとき、前夜祭に参加するために会費を払ったんですが、じゃあそういったお金で賄われているわけですか?

桑高:
 そこもいろいろとあります。今は開催地の公募というのをやっているんですが、あのときは岐阜市さんが手を挙げてくださっていて。

──はい。当時は織田信長が『岐阜』と命名して450年目ということで、様々な記念事業が行われていたんですが、その一つに名人戦の誘致がありました。

桑高:
 ですから岐阜市さんを含めた地元の実行委員会が前夜祭をやってくださったんです。会費を徴収しても、ほぼ場所代や食事代で消えちゃうと思うんですけど……。

──なるほどぉ~。でも市としては名人戦を使って岐阜をPRできますし、あの日は岐阜県庁でも関ケ原の人間将棋の発表をやりましたし、費用対効果としては高い気がします。

桑高:
 地元をどうやって盛り上げるのかというお話を、それぞれの開催地と膝を詰めて話し合わせていただいています。