交際タイプA、B、C、Dとは
「女性のほうが圧倒的に多いらしいんですね。だから面接で一応合否があるっていうことで……」
「それはどういう場所にあったの?」
「××(地名)でした。そこにあるタワマンで、めっちゃ高そうな場所でした。すんごい、庭園とかが入っているような」
「行ったらどういう人が出てきたの?」
「私とそんなに歳が変わらない、すんごくおしゃれでキレイな。あなたがパパ活すればっていう感じの女性が出てきました。それで部屋で面接なんですけど、すごい事務的でしたね」
「どういうことを聞かれたの?」
「まあ聞かれるっていうか、むしろ説明みたいな感じで、なんか『××クラブ』ではこういう感じで、みたいに淡々と説明されて……。パパ活の交際タイプがあるんですね。A、B、C、Dって。Aはお食事だけ。Bは2回目以降に可能性がある。Cはフィーリングが合えば初回でも大人の関係になります。Dは誰でも平気です、みたいな」
私自身、パパ活についての知識がなかったため、そのようになっているんだとの興味を持って聞く。
「そんなふうに説明されて、どれができるかを聞かれたんで、『じゃあBで』って……」
「ところで、そうなると、斡旋する交際クラブ側のメリットって、どういう部分にあるのかなあ?」
「ええと、男性側が入会金とかデートのセッティング料を支払うんですけど、それがけっこう高額なんです。それこそ何十万円もしたりとか。ホームページを見たらすぐ出てきますよ」
幅広いセッティング料金、男性会員のクラス分け
カオルに聞いた『××クラブ』のホームページは、なるほどすぐに検索で現れた。そこでは、会える女性のレベルや事前に提供される情報量などによって男性会員がクラス分けされており、入会金は最低でも3万円で、最高のものは数十万円である。また、女性とのセッティング料金も2万円から10万円と幅広い。男性への面接もあるようなので、高級なイメージ作りのために、豪華な事務所を用意しているのだろうと想像がついた。
「それで、事務所で写真を撮られて?」
「そうですね。写真とか動画を撮られて」
「動画?」
「なんかクラブ側の女性が、『いくら目標ですかぁ?』って聞いてきて、いくらでーすって答えたり」
「いくらって答えたの?」
「あんまりガチじゃなかったんで、『んー、まあ、5万円くらいですかねえ~』みたいな」
私は「はいはい」と相槌を打つ。
「で、『おカネが貯まったらどうしたいですか?』って聞かれて、『お洋服とか買いたいと思いま~す』って。フフフッ、『よろしくお願いしま~す』みたいに答えて」
「それで登録した、と。Bで」
「そうですね。Bで」
「登録してどれくらいで連絡があるものなの?」
「まず、『基本的に女性のほうが多くて、なかなか来ないんですよ』って言われてたんで、覚悟して待ってたんですけど、まあ割と、2週間後くらいに決まって。『オファー来ましたぁ』って……」