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青森「人生最高のしめさば」、埼玉「海なし県だから出せる真鯛」、道東の衝撃「生のにしん」…全日本ローカル回転寿司チェーンベスト15〈東日本編〉

青森「人生最高のしめさば」、埼玉「海なし県だから出せる真鯛」、道東の衝撃「生のにしん」…全日本ローカル回転寿司チェーンベスト15〈東日本編〉

全日本ローカル回転寿司チェーンベスト15 前編

2021/10/02

genre : ライフ, グルメ,

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12位 すし銚子丸 (千葉)

 12位は千葉の銚子港から名付けられたグルメ回転寿司店「すし銚子丸」。

 千葉はもちろん、関東一円で90店舗ほどの規模でチェーン展開している。

「すし銚子丸」1号店 市川店

 海に囲まれた房総半島は新鮮な魚介類に恵まれている。そんな海の恵みを新鮮なまま提供することにこだわるグルメ回転寿司がすし銚子丸だ。

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 以前経営していた「ABC」という回転寿司店をリニューアルし、グルメ回転寿司として1998年にオープン。

立て看板にある「劇団セット」とは?

 すし銚子丸がユニークなところは、スタッフを「劇団員」、お店を「劇場」と呼び、「銚子丸一座の劇団員」としてお客様をもてなしたいというコンセプトだろう。入店すると「ようこそ!おいしい舞台へ」というかけ声で歓迎されるのが面白い。

〈推しネタ〉焦げ感とフワフワ食感にタレの深みが…「あなご一本付け」

巨大でフワフワな食感がたまらない「あなご一本付け」(税込638円)

 千葉といえば富津産のあなごを連想する私は、千葉に来るとあなごを食べたくなる。すし銚子丸のあなご一本付けは千葉県産ではないのだが、銚子丸名物と銘打たれた人気メニューだ。

 バーナーでしっかりと焦げ目を付けられ、熱々の状態で運ばれて来たあなごに箸を付けると洋菓子のように柔らかく、深い味のタレと共に口の中に溶けていく。あなご一本付けには、寿司にひたすら快楽性を追求してきた日本人の叡智が結集されている……そんなことを感じさせてくれる珠玉の一貫だ。

11位 うまい鮨勘 (宮城)

 仙台の国分町で存在感を放つ「うまい鮨勘」。回転寿司スタイルと対面寿司スタイルの両方を持つチェーン店で、宮城を中心とした東北と関東にて27店舗が運営されている。 

「うまい鮨勘」総本店

「うまい鮨勘」は、石巻で創業した「すしカントリー」をルーツに持つ。1997年に仙台へと出店する時に「うまい鮨勘」という看板になったのだが、「すしカントリー」を略して「すしカン」、そこに漢字を当てて「鮨勘」…という店名の変遷がユニークだ。

こだわりの国産ネタが多く並ぶお品書き(訪問時)

 そんな同店は、仙台や石巻で水揚げされた新鮮な食材を、厳選したササニシキ100%のシャリで楽しむことができるグルメ回転・対面寿司となっている。ちなみにこの総本店は対面寿司スタイルだ。

〈推しネタ〉個性が際立つまぐろの奥深さ「まぐろ三昧」

「まぐろ三昧」(税込1200円)

「大トロ・中トロ・赤身」の3貫がセットになった「まぐろ三昧」。コッテリと脂身が多く柔らかい大トロと、対照的にさっぱりとした味わいの赤身、そしてその中間くらいの中トロ。食べ比べるとそれぞれの個性が際立ち、まぐろの奥深さをじっくりと味わうことができた。 

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