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 45手目の1八香とか。この意味がわかっていれば違うんでしょうが……。

(画像は電竜戦長時間マッチ「水匠 vs dlshogi」第3局 開発者座談会より)

──これはリアルタイムでも『んん?』って感じでした。一手パスみたいな。けどパスするなら他に動かす駒もありそうなのに……。

阿部:
 そんなに差が付いてるようには見えないじゃないですか。これわかんないですよ。私には。

 手が進んでみて、仕掛けた局面。先手が桂損しつつ7五歩と仕掛けた局面。ここまでくればわかってきたんですが……。

──角の当たりから香を逃していると?

阿部:
 1八香や2八飛車に必然性があったかは、私にはわからないんですよ。水匠が千日手を読んでいるのは、駒がぶつかったら打開できないと読んでいる。けどdlshogiは、駒がぶつかったら形勢は自分がいいと読み切っている。深いですよ。

──先手のdlshogiが7五歩と突いて、その歩を取った瞬間に水匠も千日手ではなく先手がいいと反省する。戦いが起こってしまったら結局dlshogiの読み通りに、先手が良くなったわけですか。

阿部:
 ええ。だから非常に筋がいいですよね。先手の7五歩は。

 こういう場合に、たとえば香車が1九のままだったら仕掛けが成立しないのでは? みたいなところがプロは気になるわけですよ。

 1八香が単なる手待ちなのかどうか。こういう部分を考えないといけないので……いやぁこの指し手を理解するのは、相当大変ですよ。間合いを測るためだけなら、他の手だってあるわけですから。

──戻れる駒を動かしたっていいわけですもんね。

阿部:
 そうです。香車って、基本的に下の方にいたほうがいいんですよ。可動域が広いので。けど、dlshogiが1八香を敢えて選んだ……もしかしたら角のラインから逃がすために。

 ただ本局に関して言えば、後の展開を見ても1八香でなければならない理由がそんなに浮かんでこないんです。

 こういった細かい部分をAIに調べさせることで、差が出てくるんでしょうねぇ……時間があれば調べたいんですけど、なかなか忙しいですから。

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