番外編:焚き火突っ込みカップラーメン(※初心者の方はマネしないでください)
最後におまけとして、焚き火になれた上級者向けのとびきりワイルドな逸品をご紹介します。
用意するのは、焚き火、革手袋、そしてカップラーメンと水。まず盛大に焚き火の火をおこしたら、カップラーメンに水をギリギリいっぱいまで入れ、そのまま革手袋で掴んで、焚き火の中にズボッと突っ込みましょう。
そんなことをしたら、見る間にカップが燃えてしまいそう……ですが、安心してください。そう簡単には穴が開いたりしません。これは旅館の夕食などで出てくることのある「紙鍋」と同じ原理なのです。
紙は簡単に燃え出しそうですが、実はその発火温度は非常に高く250~450度(新聞紙で290度)。しかも厚みのない紙カップなら容器表面の温度は、その内容物に大きく影響を受けるのです。
カップに入った水の沸点は、ご存知100度。つまりスープが液体としてカップ内に有る限り、スープに触れている紙部分の温度は100度を大きく超えることはないのです。このため紙カップは無事にカップとしての役割を果たし、約5分で熱々のラーメンが出来上がるというわけです。
表面のパッケージが焦げたり、紙の蓋が燃えたりしますが、気にしてはいけません。焚き火料理だからこそ味わえる、このシチュエーション……! 最低限の水で作れるのでキャンプだけでなく、災害時などにも応用が効きそうなレシピです。
ただし本当に火の中につっこむので熱くなりますし、紙の印刷インクやワックス的なものが溶け出る可能性はあるので、あくまでも自己責任の範囲で、ですが……。
ちなみに、プラスチックによる海洋汚染から紙製のストローが登場したのと同じ流れで、カップラーメンのカップも紙製が増えています……が、まだまだプラ製の商品も多いので気をつけてくださいね。こっちはすぐに溶けて穴が開きますから!!
写真=阪口克