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発達障害の子供2人を虐待した30代シングルマザー「子供たちの顔にアザがくっきりと…」 児童相談所が“子供たちの見守り機能”を失ったワケ

発達障害の子供2人を虐待した30代シングルマザー「子供たちの顔にアザがくっきりと…」 児童相談所が“子供たちの見守り機能”を失ったワケ

『ルポ 自助2020- ――頼りにならないこの国で』より #2

2022/03/06
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KODOMOごはん便やおうち食堂の例

 KODOMOごはん便は、470円の弁当を自己負担100円で自宅に届けるサービスだ。原則としては住民税非課税の世帯が対象だが、新型コロナウイルスの影響で支援が必要になった家庭も一定期間利用できるようにした。

 おうち食堂は、ボランティアが子供の食事に困っている家庭に出向いて、食材の購入から料理、そして片付けまでを一貫して担う事業である。1年に48回まで利用でき、ボランティアは家に2時間滞在してくれる。

 いずれも、事業を担っているのは区と契約をした人々であり、上記のような食事支援だけでなく、訪問した家庭に問題があれば区に報告が上がり、解決に向けて動けるシステムになっている。区は学校だけに任せるのではなく、こうした事業を通して子供を支えていこうとしているのだ。

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 児童相談所の仕事は、待ったなしであり、その時々でできることをやっていくしかない。社会がどれだけ変わっても、子供の命を守るという目的は同じであり、それに全力を注がなければならないのだ。

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