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「佐藤の銀が止まらない」観る将ファンが選んだ2021年度のベストシーンとは

「佐藤の銀が止まらない」観る将ファンが選んだ2021年度のベストシーンとは

観る将アワード2021/2022 レポート #2

2022/05/21
note

――2位の中村桃子さんは、去年、この賞を受賞されていますね。コメントご紹介します。

 聞き易い声(発声)、適切な流れの誘導、観る将目線での的確な質問。どれをとっても抜きん出て素晴らしいです。(69歳/男性)

――そして1位の上田さんへのコメントをご紹介します。

 生放送での解説に加え、ABEMAトーナメント、師弟トーナメント共に決勝戦で聞き手をなさっていたのが印象的でした。解説の先生のスタイルに合わせて盛り上げてくださること、ABEMAトーナメントのような非常に進行が速い対局や生放送で編集が効かない対局の中でも詰み筋のご検討が非常に速く、とても勉強になったことから本当に素晴らしい聞き手の先生だと感じております。上田初美先生推しです!!! 弟子入りしたいです!!!(27歳/女性)

――上田さんはどういう印象ですか?

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深浦 ハキハキしていて沈黙がないのが助かりますよね。ABEMAトーナメントの決勝かな。解説が森内さんだったんですが、森内さんより解説していたのが印象的でしたね(笑)。

文春オンラインの連載コラムでもおなじみの上田初美女流四段 ©文藝春秋

遠山 それは私も見ていて面白かったですね。ああやって手をバシバシ言うのは珍しいタイプの聞き手だと思いますね。こうしていろんなタイプの方がいるのが魅力ですよね。

――上田さんは、去年、エッセイ賞を取られていました。

深浦 多才ですねぇ。

遠山 本当に。

――では、今年の最優秀聞き手賞は、上田初美女流四段とさせていただきます。

受賞の言葉(上田初美女流四段):

 この度はベスト聞き手賞に選んでいただきありがとうございます。

 将棋界では「聞き手は分からないふりをして解説を引き出す」のが、長い間定跡とされてきました。

 色々なスタイルもあって良いのではないかな?と思い、近年は意識的に聞き手の仕方を変えていました。

 私の小さな挑戦を温かく受け止めてくださったことを、心より感謝申し上げます。

ベストエッセイスト賞 私の今のイチオシです。

――続いては、ベストエッセイスト賞です。こちらのアンケート結果は以下のようになっています。

1位 渡辺明名人
2位 上田初美女流四段
3位 遠山雄亮六段
3位 池永天志五段

――渡辺名人は、ツイッターでの発信に注目が集まっています。コメントご紹介します。

 チーム渡辺でのツイートを経て個人のツイッターアカウントを開設! 野球、サッカー、カーリングなど豊富な話題と将棋界のちょっとした話など、渡辺名人のサービス精神が感じられて楽しいです。対局の振り返りブログも毎回その日のうちに更新、なかなかできることではないですよね。(48歳/女性)