文春オンライン

2022/09/02

「1000ドルぶんをユーロで送り直してほしい」とイタリアに送金依頼が…

 大阪から帰宅すると、マークから「送金したお金を受け取れなかった」とチャットが送られてきていました。初めての海外送金で私が何かミスをしたのか、と申し訳なく思いました。翌日、再び大阪の代理店を訪れると、昨日のお金を引き上げることができたので、マークが受け取れなかったのは事実でした。

 マークは「愛している。そして、ありがとう。僕の女王様」という愛のメッセージとともに、1000ドルぶんをユーロで送り直してほしいと伝えてきました。

 新たな送り先は、なぜかイタリア・ナポリ市の「アデンジ(ADENJI)」宛てを指定されました。そして、マネーグラムではなく、別の海外送金サービス会社である「ウエスタンユニオン」を使うよう、指示されました。

Name:ADENJI*****
Zip code:80130
City:NAPOLI
Country:ITALY

 この時は「マークは大スターだから、世界各地に助けてくれる知人がいるのね」としか、思いませんでした。今考えると、アメリカに住むはずのマークがイタリアの知人宛てに送金を頼むなど、おかしな話だと思えるですが……。

せきを切ったようにスタートした借金の申し込み

 この初めての送金以降、堰を切ったようにマークは次々と借金を申し込んできました。

「請求書の支払いに2000ドルかかるんだ」

「ショーに出たけど、ギャラがしばらく現金化できない。4000ドルを貸してくれないか」

 毎日、次から次へとお金を求めるメッセージが届きます。

 ある時には「ブリーフケースでケガをした」というメッセージとともに、ギプスで固めた左足の写真が一緒に送られてきました。

送られてきたケガの写真(井出さん提供)

「とても心配よ。できることなら、すぐにも飛んで行って看病してあげたい。愛しているわ」

 私はそう書いてメッセージを送りました。

「今はとても痛いけど、医者はすぐによくなると言っている。2、3日で歩けるようになるみたいだ」

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