20歳の女子大生を酩酊状態に追い込んだ上で性的暴行を加えたとして、同志社大学アメリカンフットボール部の片井裕貴被告(21)、山田悠護被告(21)、濱田健被告(22)、牧野稜被告(21)の4人が、9月29日に準強制性交罪で起訴された。

 関西の名門大学に通い、強豪の部活動で汗を流し、輝かしい未来を夢見ていたはずの4人はなぜ道を誤ったのか。事件の裏にあるものを追った当時の記事を再公開する。(初出:2022年9月10日 肩書・年齢等は当時のまま)

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「初めて観たアメリカンフットボールはとても刺激的で興奮するスポーツでした。特に印象を受けた場面は、ボールを持って走っているプレーヤーの道を開けるように味方が敵をブロックして突破していくところでした。野球とは違ったチームスポーツだと感じ、とてもかっこよく思いました」(同志社大アメフト部のFacebookより片井裕貴容疑者のコメント)

 事件を起こす2年前、アメフトとの鮮烈な出会いを熱く語った青年は、今何を思うのか――。

同志社大学アメフト部(チームfacebookより)

 泥酔させた女子大学生(20)に性的暴行を加えたとして、京都府警は8日、同志社大学アメフト部に所属する片井裕貴容疑者(21)、山田悠護容疑者(21)、浜田健容疑者(22)、牧野稜容疑者(21)の4人の4年生部員を、準強制性交の疑いで逮捕したと発表した。

古豪復活を期した矢先に

 同志社大学アメリカンフットボール部「WILD ROVER」は121名の部員を抱え、関西学生リーグ1部に所属する強豪校のひとつ。リーグの優勝は過去2回、かつて大学日本一を慶応大学と争ったこともある古豪だが、近年は戦績が低迷していた。今年2月には、2018年に起こった反則タックル問題で存続すら危うかった日大アメフト部を立ち直らせた橋詰功氏(59)をヘッドコーチに招く。強豪復活を期して、今シーズンに賭ける、事件はそんな矢先に発覚した。