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目利き書店員が太鼓判 第12回「本屋が選ぶ時代小説大賞」を発表!

2023/01/17

source : 提携メディア

genre : エンタメ, 読書

note

 平井 コロナ禍も三年目を迎えて、だんだんと客足が戻って来た感覚があります。私が在籍しているのは百貨店内の店舗なので、午前中は年配の方が多くいらっしゃいます。

 阿久津 私の店舗は若いお客さんも多いですが、やはり午前中は年配の方が中心ですね。午前と午後で、客層が二分されているような感じがあります。

 市川 時代小説は、おじいちゃん、おばあちゃんと書店員が交流を深めるジャンルでもありますよね。

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 僕を指名して来てくれるお客さんで、通称「歴史小説のおじいちゃん」という方がいて。そのままですけど(笑)、最近バックヤードにいる僕をわざわざ探しに来てくれたり、検品作業をしていると「ああ今、外せないんだよな」と言って近くで待っていてくれたり。検品を終えてお声がけすると、一緒に本を探してほしいと言われることもありますね。そのタイミングで新しい作家さんをご紹介して、おすすめしたりもしています。

 歴史小説に関しては、「この作家さんの新刊ある?」といつも来てくれる顔なじみのお客さんがたくさんいます。本を通してやり取りするのは、楽しいですね。

 吉野 紀伊國屋書店新宿本店は、今年リニューアルがあり、とにかく改装作業をしていた一年でした。文芸コーナーも大きく変わり、リニューアルを経て、若い読者の方が多くなった印象です。

 最近は外国人観光客の方も戻ってきていて、免税の件数も増えてきました。みなさん結構漫画を買っていかれますね。

 平井 漫画と言えば最近、『ONE PIECE』を一巻からまとめ買いする方がまた増えています。映画の影響もあるかとは思いますが、大きな目で見ると、世代が一周したようですね。

 礒部 今回初めて参加させていただきます。TSUTAYAの礒部です。どうぞよろしくお願いします。

 以前は旭屋書店池袋店に在籍しており、現在はTSUTAYA BOOKSTORE下北沢に出向しています。今日は皆さんのご意見を伺えるのを楽しみにやってまいりました。

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