第72回三段リーグが終了した結果、小山直希、森本才跳、柵木幹太の3人の新四段が誕生した。リーグ最終日である3月11日の様子とともに、新四段の姿をさまざまな視点から紹介していきたい。
小山、森本、柵木という3人の新四段が誕生
3月11日を迎えた時点で、四段昇段の可能性があったのは以下の9人。
(11)齋藤優希 12勝4敗
(17)片山史龍 12勝4敗
(27)宮田大暉 12勝4敗
(33)廣森航汰 12勝4敗
(1)上野裕寿 11勝5敗
(4)小山直希 11勝5敗
(8)森本才跳 11勝5敗
(10)柵木幹太 11勝5敗
(15)木村友亮 11勝5敗
※括弧数字は前期リーグ順位
片山、上野、柵木の3名は次点経験があるので、今回次点ならばフリークラス編入の資格を得るという状況だ。そしてリーグの最終戦で齋藤-宮田、片山-上野という直接対決が組まれていた。
上位者同士の直接対決が四段昇段を決める一番になると見られていたのだが、1局目で4敗勢が総崩れとなる波乱が起きた。この結果、最終局の時点で昇段の可能性があるのは、
(1)上野裕寿 12勝5敗
(4)小山直希 12勝5敗
(8)森本才跳 12勝5敗
(10)柵木幹太 12勝5敗
(11)齋藤優希 12勝5敗
(17)片山史龍 12勝5敗
(27)宮田大暉 12勝5敗
以上の7人となった。
上野-片山、齋藤-宮田戦の直接対決があるため、同じく12勝5敗の(33)廣森航汰三段には昇段の可能性がなくなっている。そして自力昇段の権利を有しているのは、上野と小山の2人だけだ。
前代未聞の混戦となった最終局。当初の予定では午後5時以降に準備が整い次第、新四段の記者会見を行う手はずだったが、その午後5時を迎えた時点ではまだ何も決まっていなかった。
20分ほどして小山と柵木が勝ち、上野が敗れたという情報が伝わってきた。この時点で小山の四段昇段は確定、柵木もフリークラス編入の権利行使を考えれば事実上のプロ入りが決まった。そして、ほどなくして森本が勝利。柵木も権利行使をすぐに表明したので、小山、森本、柵木という3人の新四段誕生が決まった。
「朝の時点では7番手だったので無理かなと思っていた」
午後6時を過ぎた頃に記者会見が始まった。まずその内容を紹介したい。