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2018/06/21

――婦人科でも、ロボット手術を導入する病院が増えつつあります。安藤先生もロボット手術に取り組んでおられますね。

 2013年9月に、中国地方の民間病院として、初めてロボット手術を導入しました。術野を立体視できるうえ、精密な動きができるので、骨盤の深いところを操作する婦人科の手術に向いていると思います。

 ただし、注意も必要だと感じています。腹腔鏡手術に比べて、いかにも簡単なように宣伝されていますが、私自身やってみて、腹腔鏡手術と同じレベルの操作ができるまでに、予想以上に時間がかかりました。

 米国では腹腔鏡手術を経験せずにロボット手術を手がける外科医が増え、安全性に疑問を投げかける指摘もされています。せっかくメリットがあるのですから、日本でも安全面がおろそかにならないよう、慎重に普及を進めてほしいと思っています。

 そのためにも、婦人科の手術は地域ごとに集約することが重要だと考えています。多くの医療機関が婦人科の手術を実施しているため、患者さんが分散して、1施設あたりの手術数が欧米やアジア諸国に比べ少ないのが実情です。

 しかし、たくさんの手術を経験しないと、外科医は高度な技術を身に付けられません。これは腹腔鏡手術でもロボット手術でも言えることです。ですから、婦人科の手術を集約して行うハイボリュームセンターをつくらなくてはいけないでしょう。

©iStock.com

――手術症例数は患者さんが病院を選ぶ目安にもなりますよね。

 その通りです。腹腔鏡手術で失敗しない医師・病院選びをするには、日本産科婦人科内視鏡学会認定医かどうか、そして腹腔鏡手術を年間何例実施しているかどうかを、病院のホームページなどで確認してください。

 また、どんな手術にもメリットだけでなく、デメリットがあります。デメリットについても隠さず説明してくれる医師を選んでください。さらには、患者さんと医師との相性も大切だと思います。自分の命を託すわけですから、相性が合わないと思ったら、病院を変えていいのです。

 なにより、患者さん自身がすべてを納得して治療を受けることが一番大切です。ぜひ、自分が信頼できると思える医師を選んで、手術に臨んでください。

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