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――福間女流四冠もよくパンツスーツをお召しになっていますよね。今日は大学の授業後にお越しいただいたので、通学のままの格好でと取材をお願いしましたが、今日もスカートではないですね。

内山 今日みたいなトレーナーかパーカー、下はジーパンだったり着ていてラクな服が好きです。ファッションには詳しくありません。好きなデザインはあるといえばあり、花柄とかではなく、モノトーンが好きです。

――メイクはお好きですか。

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内山 いえ、恥ずかしながら大学へはすっぴんで行くことが多いです。お仕事のときは少し。

「卒業できればいい。進学できればいい」という気持ちで高校生活を乗り切った

――大学は理工学部数学科ですよね。附属の中央大学高校から進学されて。

内山 都内にある大学附属高校で共学、大学への進学条件が厳しくなく、理系の学部があるという条件で選んだ高校です。

 小学生~中学生で公文(小学生名人戦のスポンサーでもある大手塾で、学年に関係なく課題をクリアすれば先に進む独自のシステムがある)を続けて数学が好き。学年にして3年分くらいでしょうか中学の時に微分積分まで進んでいました。それで大学は理系を希望していました。

――高校1年のときに女流棋士になっているので、対局で学校を休まなければいけないこともあったと思います。それで希望の学部に推薦で行くのは大変だったのではないでしょうか。

内山 試験と重ならないようにと対局日程は配慮してもらえます。でも白玲戦みたいに一斉対局で動かせないものもありました。試験が受けられないと後日受験になってしまい、点数は7割になってしまいます。それは痛かったですけれど「卒業できればいい。進学できればいい」という気持ちで。公文の貯金もあり何とか乗り切りました。

 希望していた数学科はマニアックというか人気学科ではないので、そこは大丈夫で(笑)。私の高校から数学科に希望を出したのは2人で「私の他にもいるの?」と思ったくらいです。数学科の学生は1学年70人で女子は10人です。

――数学科卒の棋士はけっこういるような。石田直裕五段は同じ中央大の数学科ですし、広瀬章人九段や文春オンラインでお世話になっている勝又清和七段も数学科ですね。数学と将棋に共通点はあるのでしょうか。

内山 どちらも論理的な思考が求められるのは似ています。私の場合、考えることが好きです。