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「『えっ、同じ部屋?』とびっくり…」“金星”でプレーオフ進出、内山あや女流初段(19)がライバルたちと過ごした日々

「『えっ、同じ部屋?』とびっくり…」“金星”でプレーオフ進出、内山あや女流初段(19)がライバルたちと過ごした日々

内山あや女流初段インタビュー #1

2024/02/16
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学業と将棋の両立

――大学のお友達や先生方は、内山先生が女流棋士であることはご存知なのですか。

内山 対局で授業をお休みすることがあるので、友達にも先生にも最初のうちに話しました。休んだときは友達に「授業でどんなことやった」と聞いたり、ノートを見せてもらったりしますね。先生方には「対局で休んだり小テストを受けられないことがありますが、何か代わりに、課題を提出したりでカバーできないでしょうか」というような相談をして回りました。

 私が入学する少し前に亡くなった数学科の教授が大学に「大山康晴全集」を残していたんです。学科の先生方の間で将棋の本なら私に渡すのがいいという話になったようで、貴重なその本を3巻セットでいただきました。すごくボリューミーな本なのですよ。

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――幻と言われたほど貴重な本で、アマ時代の山根女流三段がアカシヤ書店で見つけて買ってもらい、暗記するくらい並べたという大山全集ですね。

内山 はい。最近その棋譜を並べて勉強しています。初期のころの1巻は相居飛車の将棋が多いですし、対抗形の将棋もたくさん掲載されています。

 

――大学では将棋部には入っていますか。

内山 入部してオンラインの部内戦に参加しました。4年生に宮澤紗希女流1級がいます。大学将棋の7人の団体戦の応援にも行きました。男子がほとんどですが、宮澤さんはプロになるまで中央大学のエースで出ていたんですよ。アマチュア時代に大会で知り合った友達も早稲田とか他の大学で活躍していて、そんな人たちと話すのも楽しいです。

 中央大学の将棋部には奨励会員もいるのですが多摩のキャンパスで、私は文京区のキャンパスなのでまだ会えてないのが残念です。

写真=深野未季/文藝春秋

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