「いじられキャラ」の下地を作ってくれたのが民生くん
――民生さんはトータスさんの人生に対してもすごく影響を与えていますよね。
トータス めちゃめちゃ影響があったと思います。カーリングシトーンズを始めてからもね、本来の僕はいじられたり、からかわれたりするのが苦手なタイプなんだけど、完全にいじられキャラになって。
子どものころから、おちょくられるとちょっと面白くないというか、弱みを握られないように虚勢を張るところがあって、わりと孤立しやすかったんです。でもそうじゃないようにしてくれたのも民生くんかもしれない。「お前、かっこ悪いぞ」って言われても、民生くんだとむかつかないんですよ。やっぱり尊敬してるから。それで民生くんがからかいはじめたら、シトーンズのみんなも僕をからかうようになって。
身内はそういう僕を見て、よかったねって言いますよ。それまではどこかしんどそうだったんじゃないですか? いつも松本は気張ってるな、みたいな。もうちょっと隙を見せたほうが楽ちんなのにって。だからいまはものすごく楽です。後輩のバンドマンにしても、からかわれてる僕のほうが親近感が沸くでしょう? そういう下地を作ってくれたのが民生くんのような気がします。
「愛は勝つ」を歌いながら誰よりも泣いていた民生くん
――そうやっていじったり、からかったりするのも、愛情の裏返しでしょうしね。
トータス そういうところが、なんかチャーミングっていうかね。去年3月の「浜崎貴司GACHIスペシャル in 国宝松江城2024」のとき、KANさんが亡くなったばかりだったから、出演者全員でアンコールに「愛は勝つ」を歌ったんですよ。そうしたら民生くんが誰よりも泣いててね。人前で泣くのをあまり見たことがなかったけど、そのときは歌えなくなるくらい泣いてて。そういうとき、誰よりも我慢しそうな気がするじゃないですか。でも思いきって泣くんやと思って、ピュアな人なんだなって。そんなチャーミングな人であることは間違いないですね。