著者はメディアにも頻繁に登場する、トルコ・イスタンブール出身の人気エコノミスト。かつての勤務先、野村證券で機関投資家営業業務に就いて以来、15年間、『会社四季報』を全ページ読破してきたという。
著者曰く「四季報は日本経済の小説」。本書には、その「物語」をいかにして読み解き、より良い個別銘柄を探すかという著者の投資術が詰まっている。
「投資家の方が書いた四季報の読み方の本はこれまでにもありましたが、本書のような投資家かつエコノミストの手によるものは稀。S&P500や全世界株式といったインデックスファンドが投資先として人気の今、敢えて日本株にはまだ伸び代がある、だから四季報をしっかり読み込むべきなのだとする主張も、エコノミストならではの説得力を感じられると思います」(担当編集者の川村浩毅さん)
肝心の「読み方」についても、巻頭記事における注目点、個別銘柄欄ではどこをどの順番に読んでいけばよいのかなどを丁寧に解説。「私の場合、基本的に増収増益の企業にしか投資しない」等、著者の投資判断基準も具体的に示されており、投資初心者にも親切だ。
「本書を読み四季報を久しぶりに購入した、初めて手に取ったという読者の声も多く届いています。一冊の本が別の本の需要を生む結果となっていて嬉しい限りです」(川村さん)






