7/8ページ目
この記事を1ページ目から読む
錦糸町にひっそり誕生した独創的メニュー/「あさだけ」のイカの胴体や耳も使った「ゲソ天そば」、なめこがびっしり「なめこそば」
今年の9月、錦糸町に「あさだけ」という渋い立ち食いそば屋がオープンした。ジビエ肉料理の専門家の店主が、実験工房的に肉以外の食材を使って立ち食いそばにアレンジして作るメニューが秀逸で、食の達人が食べに来ているという。最近は深海魚のテナガダラ、ノロゲンゲを使った天ぷらを発売した。
9月に食べた「イカゲソ天そば」はドスイカを使い、ゲソだけでなく耳、胴体、内臓なども入れて天ぷらにしている。香ばしいイカの天ぷらは絶品。
つゆは昆布粉、節粉、煮干粉など4種類を使った出汁のよく効いたうまいタイプである。細めのそばはむらめん製の麺を使用しており、コシもありよい具合だ。そばだけでなく、きしめんやラーメンもある。ラーメンスープは鶏がら、天ぷらに使う魚介などで自家製している。つまりラーメンも実にうまい。
そして12月に食べた「なめこそば」はなめこ300gを使っている。どんぶりがなめこで一面びっしり。山椒や一味で味変し最後にガーリックをかけて食べてみたのだが、こんなに薬味がマッチしてうまいとは恐れ入った。「あさだけ」に行くと、いろいろな食べ方を教えてくれる。今はクジラの煮干しを作ったのでクジラのエキスの入ったつけそばを提供しようと画策している。店主の食に対するアレンジ力は無限大だ。


