2024年12月、「ヨーロッパ最後の独裁国」ともいわれる東欧ベラルーシで、一人の日本人が拘束された。鉄道撮影のために観光でベラルーシを訪れていた、照井希衣さん(25)。
その後、米国が対ベラルーシへの制裁緩和の交換条件として要請した大規模な恩赦によって釈放されることとなるが――。拘束の瞬間、200日にわたる“獄中生活”、釈放されるまでの日々を綴った、照井さんの著書『ベラルーシ獄中留学記』(小学館)より、一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/続きを読む)
※2026年4月10日現在、外務省はベラルーシ全土に高い危険情報を発出しています(ウクライナとの国境周辺地域で危険レベル4〔退避勧告〕、それ以外のベラルーシ全土で危険レベル3〔渡航中止勧告〕)。不要不急の渡航の中止、滞在中の場合は早期出国が強く求められています。
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「海外鉄」の私はカリンコヴィチという小さな町の駅にいた
在ベラルーシ日本大使館、現地で新たな邦人拘束を確認今年2人目鉄道愛好家との情報も
ロシアと軍事同盟を結ぶ旧ソ連構成国ベラルーシで今月上旬、鉄道をまたぐ高架橋を撮影していた日本人男性が拘束されたと現地メディアが報じていた問題で、在ベラルーシの日本大使館は17日、同国で日本人1人が新たに拘束されたことを確認したと産経新聞の取材に明らかにした。日本大使館は拘束された日本人の氏名や性別は公表しないとし、「邦人保護の観点から適切な措置をとる」とした。交流サイト(SNS)では、拘束されたのは国内外の鉄道写真をSNSに投稿していた鉄道愛好家の可能性が高いとの指摘も出ているが、真偽は不明。(産経新聞、2024年12月18日)
午前5時過ぎ、私が夜行列車を降りたのは、ベラルーシの首都・ミンスクから270キロ以上離れたカリンコヴィチという小さな町の駅だった。そのときには、数時間後に起きる出来事を想像すらしていなかった。
私はいわゆる「海外鉄」。海外の鉄道を専門に撮り鉄をするのが趣味の人間だ。歴は浅いが「えーてる」という名義でやっているXのフォロワーは約8000人いて、我ながら界隈では割と知られていたと思う。
