2024年に海外鉄界隈で話題になったある事件
最近、旧ソ連の鉄道車両に夢中になっている。
ソ連崩壊から四半世紀以上経つため、現役で走っている旧ソ連の車両を目にできる機会は減った。しかし、ロシア、ウクライナ、そしてベラルーシ、この3国は、比較的当時の車両がまだ生きていた。これまで、ロシアとウクライナにはそれぞれ行ったことがある。
ベラルーシには初めて来た。ベラルーシは、ポーランド、ロシア、ラトビア、リトアニア、ウクライナと国境を接する内陸国だ。ソビエト連邦の構成国だったベラルーシは、ソ連崩壊に伴い1991年に独立したが、現在もロシアと深い関係にある。大統領のルカシェンコは、プーチンよりも長い期間、30年以上も独裁体制を敷いているそうだ。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻において、ベラルーシは表向きは中立を表明しているが、限りなく戦争当事国に近い立場といっていいだろう。主要国はベラルーシに対して経済制裁を科している。その影響もあり、ヨーロッパの国でありながらEU(欧州連合)諸国からのフライトはない。
ベラルーシという国に関しては、その程度の知識しかなかった。ベラルーシと聞いて思い浮かぶのは、2024年に海外鉄界隈で話題になったある事件のほうだった。
2024年7月、ベラルーシ南東部のゴメリという町で、日本人がウクライナとの国境の鉄道や橋を撮影したスパイ容疑で、KGB(国家保安委員会)に拘束された事件があった。拘束されたのは、50代の日本人男性である中西雅敏さんだ。ベラルーシ在住の日本語教師だった中西さんは、ベラルーシ・ウクライナ国境地帯の写真を6年間で9000枚以上撮影し、日本に送ったなどとして拘束されたという。同年9月、ベラルーシの国営テレビは「東京から来たサムライの失敗」と題した特別番組を放送した。
私もスパイと疑われてしまうのだろうか
かつてソ連において、鉄道は軍事施設と同等の扱いで撮影は禁止されていた。もちろんベラルーシも例外ではなかった。しかし、ソ連崩壊後は鉄道の撮影は違法ではなくなったはずだった。
鉄道や電車を撮っていたら私もスパイと疑われてしまうのだろうか。でも私はスパイではない。問題にはならないだろう。というより、事実無根である以上は問題にできないだろうと思った。職質はされるかもしれないが、きちんと説明すれば理解してもらえるだろう。実際、ロシアとウクライナでは特段の問題は起きなかった。
