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次に選んだのはK病院の精神科
関東地方のU大学病院ではぐれ者となった私は、できるだけ遠方に行きたいと望んだ。そして、東北地方にあるK病院を精神科の修業の舞台と決めた。
引っ越しをした時期はまだ肌寒く、ダウンジャケットを着ている人もちらほら見かけた。赴任先に着いて最初に驚いたのは、賃貸マンションにストーブと床暖房が設置されていることだった。
K病院における精神科研修医の週間スケジュールは次のとおりだ。
月曜日:(午前)病棟業務(午後)外来予診、外来陪席
火曜日:(午前)病棟業務(午後)電気けいれん療法
水曜日:(午前)外来予診、外来陪席(午後)急患対応、カンファレンス
木曜日:(午前)行動制限カンファレンス(午後)急患対応、クルズス
金曜日:(午前)病棟業務(午後)外来予診、外来陪席
精神科1年目でいきなり患者を一人で診察することはできない。新患が来院したら、診察の前の聞き取りを行なう。これが「予診」で、上級医がこの情報をもとに患者の本診察をする。この診察を後ろから見学させてもらうのが「陪席」。
入院した患者の診察をし、検査や治療の指示をしたりするのが「病棟業務」。上級医から講義を受けるのが「クルズス」である。
こう書くとスケジュールがびっしり詰まっているように見えるが、精神科に転科した最初の感想は「暇だなあ」。外科時代との一番の違いは働く時間だった。