それらについては自治体に申請した結果、補助金が出て、それらでまかなえることになりました。
続いて、食堂を開く場所です。
近くに調理スペースのあるちょうどよい公共施設があったのですが、NPO法人として使用する場合は利用料がかかります。補助金を得るには、最低、月に一度の子ども食堂の開催が必要だったので、日程を調整して会場を押さえる必要がありました。
さらに各種保険への加入も必要です。
ボランティア保険、食中毒に備えた保険……それらに加入するだけでなく、関係各所への登録や管理番号の取得など各種申請手続きも必要になります。
何もかも初めてのことで、戸惑うことばかりでしたが、役所に通い詰めてひとつひとつ前に進めていきました。子どもたちの笑顔のため……そう思うと身体の辛さや痛みは感じませんでした。
用意したのは特製麻婆豆腐
そうこうしているうちに、準備が整いました。
行政からの認可もおり、ヘリオス子ども食堂の開催です。
子どもたちに提供する料理は、僕が自分で作ることにしました。
僕は料理が得意です。
幼いころから父や祖母の食事を用意してきたので自然と料理を覚えたし、極道時代は部屋住みのときに毎日料理をしていました。
腕に覚えはあったのですが、問題はこの手で調理できるのかということでした。
火傷によって、僕は両手に重度の障害を負いました。
右手の指はまだ何本か動くのですが、左手は熱で関節が曲がったため、五指がほとんど動きません。僕は左利きなので、包丁が持てないとなると困ってしまいます。
試しに不自由な左手で、包丁を握ってみました。