青空 絶対、出なそうですね。
――そういうとき周りの後輩は、そんなこと言わないでまた出てくださいよとは言わないものですか。
青空 言えませんね。それなりの覚悟を持って言っていたので。
――その頃、伊織さんは?
伊織 僕はすゑひろがりずの南條(庄助)さんとインディアンスのきむさんと居酒屋でしゃべっていました。僕らはそんなに遅くまではいなかったと思います。
――青空さんは、そんなに遅い時間にホテルに帰って、でも11時くらいにはチェックアウトしなければならなかったわけですよね。
青空 はい。朝、そのホテルを出されて。でも、その日、僕ら夜から東京でライブがあったので、漫画喫茶に入って、またしばらく寝てました。
からし蓮根「東京に進出するかどうか」問題
――M-1決勝を間近に控え、2人の間では、東京へ進出するか否かで意見がわかれていたと聞きました。
伊織 取材で「東京へは行かないのですか?」みたいなことを聞かれたんですよ。そのとき、青空は「優勝したら行きたいです」と。でも僕は「優勝したとしても、まだ行きたくないです」と言って。そこで初めてお互いの気持ちがわかったみたいな。
青空 僕は、ん? ってなりましたね。2回戦が終わったあとのインタビューやったかな。伊織は、大阪で力つけてから……みたいに言ってたんですけど、東京に行ったら、また、そこがスタートラインになる。なので僕は優勝したら少しでも早くそのスタートラインに立ちたかった。ただ、そのときは、あまり突っ込んだ話はしませんでした。こればっかりは僕が上から押さえつけるように言っても無駄なので。
――漫才をする上で、それぞれの目標とするイメージが違うって、けっこう大きくないですか。