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2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

ニューヨークが明かす「M-1は準決勝まで1円も入りません。決勝のギャラは……」

ニューヨークが明かす「M-1は準決勝まで1円も入りません。決勝のギャラは……」

漫才師・ニューヨーク インタビュー#4

2020/04/26
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「僕はさらば青春の光の森田さん家へ行きました」

嶋佐  僕はオズワルドの伊藤君に飲みましょうって言われたので、俺ん家で飲むか、と。コンビニで2、3缶ずつ買って帰ったんですけど、1本目の半分くらい飲んだらぐったり来ちゃって。その前にさんざん飲んでいたんで。もう飲めないなって言って、40分ぐらいで帰ってもらいました。

屋敷 僕はさらば青春の光の森田さん家へ行きました。森田さんは、トレンディエンジェルのたかしさんと何人かでM-1を観てたらしいんですよ。ちょっと来たらと言われて行きましたけど、ちょっとだけ居て、すぐ帰りました。

 

――少し時間が経ちましたが、決勝の舞台は、どんなものでしたか。

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屋敷 もっと味わいたかったですね。一瞬で終わっちゃったんで。

嶋佐 最速で終わっちゃったんで。

屋敷 今思えば、M-1は、決勝進出を決めた瞬間がピークやったな。

LINEに100件くらいのメッセージ

――発表のときは、2人とも号泣していたそうですね。

嶋佐 ここ数年、準々決勝か準決勝でずっと負けてたんで。ずっとお世話になっていた囲碁将棋さんとダイタクさんに「おめでとう」って言ってもらった瞬間に……。

屋敷 一気に泣けてきました。

嶋佐 びっくりしたんですけど、涙がボロボロ出てきて。

屋敷 発表のあと、取材とかラジオの収録があるんで、会場からタクシーでテレビ局に移動するんですよ。各コンビにディレクターが1人ついてくれて。タクシーの中で、初めて携帯をいじれるんですけど、LINEに100件くらいメッセージが入っていました。

嶋佐 1番うれしい瞬間だったな。これまで仕事でお世話になった人とか、芸人仲間とか、地元の友達が送ってくれたお祝いコメントを1件1件見つつ。やっぱりM-1ってすごいんだと思いました。

 

叙々苑弁当が死ぬほど置いてあって……

屋敷 テレビ局に到着すると、真っ白な控室に叙々苑弁当が死ぬほど置いてあって、飲み物もめちゃくちゃあって。これがファイナリストだけが見られる光景なんや、と。

嶋佐 もう、夜中だったけどな。あんときが一番テンション上がってた気がします。決勝決まると、こんな世界が待ってるんだって。その日、仕事が全部終ったあとは、見取り図の盛山さんと、からし蓮根の青空君と、インディアンスの田渕さんの4人で飲みにいって。その飲みも楽しかったなー。人生で、いちばんの飲みだったかもしれない。俺、決勝行けるんだ、最高だなみたいな。

屋敷 次の日から、ネタどうしよ、ってめっちゃ悩んでましたけど。

嶋佐 確かに。

――M-1はやはり芸人の人生を変えてくれる舞台なわけですね。